サウナの心拍数の目安は平常時の約1.6〜1.9倍|論文12本からわかりやすく解説【「何bpmで出る」の根拠も検証】サウナ・水風呂・休憩の動きと測り方

公開 2026-10-03・更新 2026-10-03・GolfCounter 編集部(ととのい時計 開発チーム)

結論

サウナの中で心拍数は、研究では平常時の約1.6倍(80℃)〜1.9倍(100℃)まで上がっています。安静時が70拍/分の人なら、おおよそ110〜130拍/分です。ただし「○○拍/分を超えたら出る」という安全の線引きは、研究では決められていません。数字は自分の上がり方を知る目安として使い、息苦しさやめまいが出たら数字に関係なくすぐ出てください。

「サウナで心拍数が120を超えたけど、これって大丈夫?」

「何拍になったら出ればいいのか、はっきりした目安が知りたい」

スマートウォッチで心拍数が見えるようになって、かえって数字が気になってしまう方も多いのではないでしょうか。ネットで調べても「平常時の2倍まで」「150で出る」「130〜150でととのう」と書いてあることがばらばらで、どれを信じてよいかわかりません。

そこでこの記事では、サウナ・水風呂・休憩のそれぞれで心拍数がどう動くのかを論文12本の数値で整理し、よく見かける「心拍が○○になったら出る」系の目安に根拠があるのかを1つずつ確かめました。サウナの記録アプリ「ととのい時計」を作っている開発チームとして、手首の脈やウェアラブルでの測り方、記録の読み方までまとめています。ぜひ参考にしてください。

すぐ試したい方へ:サウナ室の温度と自分の経験から、サウナ・水風呂・休憩の時間とセット数を出す自分に合うサウナ時間診断があります。入り方の全体像はサウナの入り方ガイド、毎回の心拍を残すならととのい時計もどうぞ。

1. サウナの心拍数の目安は?研究値で見る「平常時の何倍」

最初に、サウナで心拍数がどこまで上がるのかを研究の数字で押さえます。自分の数字が「普通の範囲」かどうかを判断する土台になります。

1-1. 80℃で約1.6倍、100℃で約1.9倍

サウナ中の心拍数を測った研究でよく引用されるのが、フィンランドで健康な若い男性8人を調べた実験です(Kukkonen-Harjula ら, 1989)。参加者は「つらい」と感じるまでサウナに入り、心拍数は80℃の乾いたサウナで約60%、100℃で約90%上がりました。80℃で途中から湿度を上げ、限界まで入った条件では約130%、つまり平常時の2倍以上に達しています。

条件心拍数の上がり方体温(口の中)ノルアドレナリン
80℃・乾燥(つらくなるまで)約+60%(約1.6倍)+1.1℃約+100%
100℃・乾燥(つらくなるまで)約+90%(約1.9倍)+1.9℃約+160%
80℃→湿度を上げる(限界まで)約+130%(約2.3倍)+3.2℃約+310%

この研究は8人と少なく、「限界まで」という条件は、ふだんのサウナで目指すものではありません。それでも、温度が高いほど、湿度が高いほど心拍数が上がるという向きははっきりしています。ロウリュで蒸気が増えると急に苦しく感じるのも、この湿度の影響と考えると納得がいきます(詳しくはロウリュ・アウフグースの解説)。

別の研究では、19人(平均46歳)が93℃のサウナに25分入ったとき、心拍数と血圧は時間とともに上がり続け、心臓への負荷は60〜100ワットの中程度の運動に相当しました(Ketelhut ら, 2019)。座っているだけで、軽く自転車をこいでいるくらいの負荷が心臓にかかっているということです。

1-2. 安静時心拍数から見る早見表

倍率だけではイメージしにくいので、安静時心拍数ごとに計算しました。上の研究の倍率を当てはめた計算値で、「この範囲に入れば安全」という意味ではない点に注意してください。

安静時心拍数約1.6倍(80℃の研究値)約1.9倍(100℃の研究値)参考:約2.3倍(湿度を上げ限界まで)
55拍/分約88約104約126
60拍/分約96約114約138
65拍/分約104約124約150
70拍/分約112約133約161
75拍/分約120約142約172
80拍/分約128約152約184

同じ「120拍/分」でも、安静時が60の人には2倍、80の人には1.5倍です。数字そのものより、自分の安静時から何倍になったかで見るほうが、人と比べずにすみます。安静時心拍数は、朝起きてすぐ座ったまま測るか、ふだん使っているウェアラブルの記録で確かめておくとよいでしょう。健康な成人の安静時の脈拍はおよそ60〜100回/分とされています(健康長寿ネット)。

2. サウナ・水風呂・休憩で心拍数はどう動く?段階別の研究値

心拍数は、サウナの中だけでなく、水風呂と休憩でもそれぞれ違う動きをします。1セットの流れで見ると、自分の記録のどこを見ればよいかがわかります。

段階心拍数の動き研究で報告されていること
サウナ時間とともに上がり続ける80℃で約1.6倍、100℃で約1.9倍(Kukkonen-Harjula ら, 1989)。93℃・25分で中程度の運動並みの負荷(Ketelhut ら, 2019)
水風呂上がる反応と下がる反応がぶつかる12℃の水に浸かった後に心拍数が上がった(Radtke ら, 2016)。冷水では心拍を上げる反応と下げる反応が同時に起こりうる(Shattock ら, 2012)
休憩ゆっくり下がっていくサウナ後30分の休憩で心拍数・血圧とも下がり続けた(Ketelhut ら, 2019)。血圧は入浴前より下がる(Laukkanen ら, 2018)
2セット目以降サウナ中の上がり方は毎回大きい3セットとも心拍数は入る前より高く、セットを重ねても大きくは変わらなかった(Szafraniec ら, 2025)。休憩に水風呂を入れると次のサウナの心拍数が低かった(Owen ら, 2026)

2-1. サウナ:出る直前がいちばん高い

サウナ室では、体が熱を逃がそうとして皮膚の血管を広げ、心臓は送り出す血液を増やします。Ketelhut らの研究では、心拍数は25分の間ずっと上がり続けていました。つまりサウナ中の心拍数は出る直前が最も高く、少し長く入るほど上乗せされていきます。

ウェアラブルの記録を見るときは、サウナ中の最高値と、それまでにかかった時間をセットで確認すると、自分の上がり方の癖がつかめます。

2-2. 水風呂:心拍は上がることも下がることもある

水風呂の心拍数は、サウナほど単純ではありません。冷たい水に体が触れると、交感神経の働きで心拍数が急に上がる「コールドショック」が起きます。一方で、顔が水に触れたり息を止めたりすると、心拍数を下げる「潜水反射」が働きます。冷水ではこの2つが同時に強く働くことがあり、不整脈の原因になりうるという指摘があります(Shattock ら, 2012)。

実際のサウナに近い条件では、80℃のサウナに2回入った後に12℃の水に首まで浸かった研究で、心不全の人・冠動脈疾患の人・健康な人のいずれも、水に浸かった後に心拍数と心臓の拍出量が上がっていました(Radtke ら, 2016)。収縮期血圧も全グループで上がっています。9人の男性を調べた古い研究では、サウナと冷水を交互にくり返すことが、サウナだけや冷水だけより心臓への負担が大きかったと報告されています(Kauppinen, 1989)。

消費者庁の注意喚起(2024年6月)では、サウナの直後に急に水風呂へ入ると血圧が200mmHg程度まで上がったという報告が紹介されています。顔を水につける・頭まで潜る・息を止める、はしないでください。かけ水で手足から慣らし、息をゆっくり吐きながら入ります。水風呂の入り方は水風呂の効果と入り方でまとめています。

2-3. 休憩:心拍数がゆっくり戻っていく

水風呂を出て座ると、心拍数は下がっていきます。Ketelhut らの研究では、サウナ後の30分の休憩の間、心拍数も血圧も下がり続け、血圧は入る前より低い値になりました。73℃のサウナに30分入った102人の研究でも、入浴直後の血圧は平均137/82mmHgから130/75mmHgに下がり、30分後も入る前より低いままでした(Laukkanen ら, 2018)。

この「上がった心拍が戻っていく途中」が、ととのう感覚が語られる時間帯です。体の中で何が起きているかはととのうとは?体で起きている3段階で詳しく解説しています。休憩の場所や過ごし方は外気浴のやり方も参考にしてください。

2-4. 2セット目以降:水風呂を入れると次のサウナの心拍が下がる

セットを重ねたときの心拍数については、上位の解説記事ではほとんど触れられていない新しい研究があります。英国バンゴー大学の研究では、健康な男女16人が85℃のサウナに15分×2回入り、間の10分休憩を「23℃の空気だけで休む」場合と「20℃の水に90秒浸かってから休む」場合で比べました(Owen ら, 2026)。

水風呂を入れた日は、2回目のサウナの終わりの心拍数が平均108拍/分で、空気だけの日の125拍/分より17拍低く、体の芯の温度も約0.5℃低い結果でした。参加者も「暑さがましで、2回目に耐えやすい」と答えています。水風呂は休憩前の気持ちよさのためだけでなく、次のセットの負担を下げる役目も持っていると言えます。

一方、健康な女性28人が10分のサウナを3回くり返したポーランドの研究では、心拍数は3回とも入る前より高く、回を重ねても大きくは変わりませんでした(Szafraniec ら, 2025)。「2セット目は慣れたから長く入っても平気」とは限らないので、時間はセットごとに体調を見て決めてください。

3. 「心拍が○○になったら出る」は本当?目安の根拠を検証

ネットでよく見かける「心拍数の目安」は、出どころがはっきりしないものが少なくありません。主なものを、研究の裏付けがあるかどうかで整理しました。

よく見る目安根拠の有無この記事の見方
「平常時の1.5〜1.8倍が最適ゾーン、2倍超は危険」出典なし。最適・危険の線引きを示した研究は見当たらない1.6〜1.9倍は研究で「つらくなるまで入った」ときの値。最適の範囲ではなく、多くの人が出たくなる水準と読む
「心拍数150を超えたら出る」個人のルール。研究で決めた数字ではない安静時心拍数や年齢で意味が変わる。全員に同じ数字は当てはまらない
「130〜150拍/分でととのう」出典なしととのう感覚は休憩中に語られるもので、サウナ中の数字で決まるという研究はない
「最大心拍数(220−年齢)の70%まで」運動用の計算式をサウナに当てはめたものサウナで確かめられた基準ではない(3-1で解説)
「水風呂で90を切ったら出る」個人のルール水風呂では心拍が上がる反応も起こるので、数字だけでは判断しにくい
「休憩で心拍が平常時に戻ったら次のセットへ」決まった基準はないが、休憩中に心拍が下がり続けるのは研究どおり目安として使うのは妥当。ただし戻りきるまで待つ必要があるという研究もない

まとめると、「何拍/分で出る」という安全の線引きを研究で示したものはありません。研究からわかるのは、温度と湿度で心拍数がどのくらい上がるかという「上がり方」までです。数字はあくまで自分の傾向をつかむために使い、出るタイミングは体のサインで決めるのが確かです。

3-1. 最大心拍数の推定式は「運動用」の一般式

「220−年齢」は、運動の強さを決めるときや運動負荷試験で広く使われてきた最大心拍数の推定式です。ただし、高齢者を十分に含めて確かめられたことがなかったとして、351の研究・約1万8,700人分のデータを集めた研究から、より精度の高い式として「208−0.7×年齢」が提案されています(Tanaka ら, 2001)。同じ人を25年追った研究では「207−0.7×年齢」が得られています(Gellish ら, 2007)。

年齢220−年齢208−0.7×年齢(Tanaka 式)207−0.7×年齢(Gellish 式)
20歳200194193
30歳190187186
40歳180180179
50歳170173172
60歳160166165
70歳150159158

どの式も、走ったり自転車をこいだりする運動での最大心拍数を年齢から推定するものです。サウナは筋肉を使わずに熱で心拍数が上がるので、「最大心拍数の何%までなら安全」という運動の考え方がそのまま当てはまるかは、確かめられていません。また推定式には個人差があり、同じ年齢でも実際の最大心拍数は人によって違います。サウナで使うなら「自分の心拍が年齢のわりにかなり高いところまで来ている」と気づくための参考に留めてください。

3-2. 結局、出るタイミングはどう決める?

研究を踏まえると、出るタイミングは次の順で考えるのが現実的です。

  1. 体のサインが最優先:息苦しさ・めまい・吐き気・強い頭痛・動悸を感じたら、時間や心拍数にかかわらずすぐ出ます。
  2. 時間の上限を先に決めておく:心拍数は出る直前まで上がり続けるので、「心拍が○○になるまで」ではなく、入る前に何分で出るかを決めておきます。自分に合うサウナ時間診断で温度と経験から目安を出せます。
  3. 心拍数は「いつもとの違い」を見る:同じ温度・同じ時間なのに、いつもより明らかに高い日は、体調や水分が足りていない可能性があります。その日は短めに切り上げます。

4. 心拍数が上がらない・上がりすぎるときの考え方

記録を見て「思ったより上がらない」「いつもより上がりすぎる」と感じたときに、何を見直せばよいかを整理します。

状況考えられる理由見直すこと
心拍数が上がらないサウナ室の温度が低い・下段にいる・時間が短い/安静時心拍数が低く、同じ倍率でも数字が小さい倍率で見直す。上がらないこと自体は問題ではないので、無理に長く入らない
1セット目から急に上がる上段・ロウリュ直後など温度や湿度が高い下段に移る、ロウリュの直後は早めに出る
いつもより明らかに高い寝不足・空腹・食後・運動直後・飲酒後など体調の影響が考えられるその日は短めに切り上げる。飲酒後は入らない
2セット目のほうが高い休憩が短く、体が冷えきる前に入っている可能性水風呂で体を冷やし、休憩を長めにとる(2-4の研究参照)

心拍数が上がらないからといって、体が温まっていないとは限りません。ウェアラブルの数字だけでなく、汗のかき方や体の芯の温まり具合と合わせて判断してください。飲酒しながらのサウナは、低血圧や不整脈、突然死のリスクを高めると指摘されています(Hannuksela ら, 2001)。

5. 危険なサインと、心拍数より先に気をつけたい人

心拍数の数字で安全を判断することはできない以上、体のサインと持病の有無のほうが大切です。サウナの危険とデメリット全体はサウナの危険とデメリットで詳しく扱っています。

5-1. すぐ出るべきサイン

  • 息苦しい、胸が痛い・締めつけられる
  • めまい、ふらつき、目の前が暗くなる
  • 吐き気、強い頭痛
  • 脈が飛ぶ・乱れる感じがする、いつもと違う動悸がある

こうしたサインがあれば、時間や心拍数にかかわらずサウナ室を出て、涼しい場所で座るか横になってください。立ち上がるときは血圧が下がっていることがあるので、ゆっくり動きます。症状が治まらないときは、施設のスタッフに声をかけてください。

5-2. 主治医に確認してから入りたい人

区分該当する場合出典
利用を避ける体調不良・発熱があるとき、重い心臓や肺の病気がある人、食事の直後、運動の直後、飲酒後(二日酔いを含む)消費者庁, 2024
主治医に確認してから脳卒中の後の人、心臓の病気や高血圧で治療中の人、妊娠中の人消費者庁, 2024
医学的にサウナを避けるべきとされる状態不安定狭心症、最近の心筋梗塞、重い大動脈弁狭窄症Hannuksela ら, 2001

持病の治療中の人は、サウナに入ってよいかだけでなく、ウェアラブルの心拍数をどう見ればよいかも含めて主治医に相談しておくと安心です。

6. サウナの心拍数の測り方(手首の脈・ウェアラブル)

心拍数は、道具がなくても手首で測れます。ウェアラブルを使う場合は、サウナ室での使い方に注意が必要です。

6-1. 手首の脈で測る(道具なし)

  1. 利き手ではない側の手首の内側、親指側で脈が触れるところに、反対の手の人差し指・中指・薬指を軽く当てます。
  2. 10秒間の脈の回数を数え、6倍すると1分間の脈拍数になります(健康長寿ネット)。
  3. サウナ室を出た直後・水風呂を出た直後・休憩の終わりの3回測ると、1セットの上がり下がりがわかります。

熱いサウナ室の中で数えるのは集中しにくいので、出た直後に測るのが現実的です。サウナを出ると心拍数は下がりはじめるので、出たらできるだけすぐに数えます。

6-2. ウェアラブル(Apple Watch など)で測る

Apple の公式サポートでは、Apple Watch Ultra 以外のモデルを着けたままサウナに入ること、Ultra でも55℃を超えるサウナに入ること、着けたままスチームルームに入ることを避けるよう案内されています(Apple Watch の耐水性能について)。一般的なドライサウナは55℃を大きく超えるため、次の使い方が現実的です。

段階Apple Watch心拍数の取り方
サウナ外してロッカーや脱衣所に置く出た直後に手首の脈で測る
水風呂着けるウェアラブルで記録
休憩着けたままウェアラブルで記録。下がり方を見る

Apple Watch 以外のスマートウォッチやスマートリングも、高温での使用条件はメーカーごとに違います。サウナで使う前に、各メーカーの公式の説明を確認してください。サウナ向けの時計の選び方はサウナで使える時計、記録アプリの比較はサウナ記録アプリでまとめています。

6-3. 記録はどこを見ればいい?

心拍数は1回の数字より、毎回の記録を並べて見ると役に立ちます。見るポイントは3つです。

  • 上がり幅:安静時から何倍になったか。同じ条件で毎回大きく違うなら、体調の影響を疑います。
  • 水風呂の後の変化:上がる日も下がる日もあります。入り方(かけ水・時間・水温)と合わせて記録します。
  • 休憩中の下がり方:何分でどこまで戻ったか。ととのった日とそうでない日で比べると、自分に合う休憩の長さが見えてきます。

7. 心拍数とととのい時計の4要素の関係

ここまで見てきた心拍数の上がり下がりは、ととのいを振り返るときの手がかりになります。ととのい時計は、この動きを4つの要素に分けて見ています。

要素心拍数との関係この記事の該当箇所
温まりサウナで心拍数がしっかり上がったか1. 平常時の何倍か
冷え水風呂で体がきちんと冷えたか2-2. 水風呂の反応、2-4. 次のセットへの影響
回復休憩中に心拍数が落ち着いていったか2-3. 休憩での戻り方
時間バランスサウナ・水風呂・休憩の時間配分が偏っていないか3-2. 時間の上限を先に決める

「心拍数を高くするほどよい」わけではなく、温まりと冷えで上げ下げし、休憩でしっかり戻すという流れ全体を見るのがポイントです。どこが崩れているかがわかれば、次のサウナで変えることが1つに絞れます。

ととのい時計は、iPhone・Apple Watch・Android で使えるサウナ記録アプリです。高温浴・水風呂・休憩の3つのタイマーがあり、Apple Watch で測った心拍から温まり・冷え・回復・時間バランスの4要素で0〜100のととのいスコアを出します。セットごとの心拍グラフ、履歴、施設名の記録、バッジの機能もあります。

8. よくある質問

サウナで心拍数はどれくらい上がるのが普通?

フィンランドの実験では、80℃のサウナで平常時の約1.6倍、100℃で約1.9倍まで上がりました(参加者が「つらい」と感じて出るまで入った場合)。安静時が70拍/分の人なら、おおよそ110〜130拍/分です。温度・湿度・入る時間・その日の体調で変わるので、1つの数字を正解と考える必要はありません。

「心拍数が○○を超えたら出る」という目安は信じていい?

「平常時の2倍まで」「150拍/分で出る」などの目安は、サウナでの安全な上限として研究で決められた数字ではありません。個人のルールや、運動用の計算式をそのまま当てはめたものがほとんどです。数字より、息苦しさ・めまい・吐き気・強い頭痛などのサインが出たらすぐ出ることを優先してください。

サウナで心拍数が上がらないのはなぜ?

サウナ室の温度が低い、下段にいる、入っている時間が短い、といった理由が考えられます。もともと安静時心拍数が低い人は、同じ倍率で上がっても数字としては小さく見えます。無理に上げようとして長く入る必要はありません。

水風呂で心拍数は上がる?下がる?

どちらの反応も起こりえます。冷たい水に体が触れると、交感神経の働きで心拍数が上がる「コールドショック」が起き、顔が水に触れたり息を止めたりすると心拍数が下がる「潜水反射」が働きます。心臓病の人と健康な人を含む研究では、12℃の水に首まで浸かった後に心拍数が上がっていました。

Apple Watchを着けたままサウナに入ってもいい?

Apple の公式サポートでは、Apple Watch Ultra 以外のモデルはサウナで着けないこと、Ultra でも55℃を超えるサウナには入らないことが案内されています。一般的なサウナ室は55℃を超えるので、サウナ室に入る前に外し、水風呂と休憩のときに着けて測る使い方が現実的です。

休憩中に心拍数はどこまで下がればいい?

「何拍/分まで下がれば次のセットへ」という研究上の基準はありません。93℃のサウナを出た後の研究では、30分の休憩中に心拍数はゆっくり下がり続けていました。目安にするなら、入る前の安静時心拍数に近づいてきたかどうかと、息が落ち着いたかどうかです。

9. まとめ

サウナの心拍数は、研究では平常時の約1.6〜1.9倍まで上がります。最後にポイントを振り返ります。

  • 80℃で約1.6倍、100℃で約1.9倍。温度と湿度が高いほど上がり、出る直前が最も高い
  • 水風呂では心拍を上げる反応と下げる反応がぶつかる。かけ水で慣らし、顔をつけない・息を止めない
  • 休憩中は心拍数も血圧もゆっくり下がる。水風呂を入れると次のサウナの心拍数が低くなった研究もある
  • 「○○拍/分で出る」という安全の線引きは研究で示されていない。出るタイミングは体のサインと時間の上限で決める
  • 「220−年齢」などの最大心拍数の式は運動用の一般式。サウナでの安全基準ではない
  • Apple Watch はサウナ室では外し、水風呂と休憩で着けて測る

次のサウナでは、まず入る前に安静時心拍数を測り、時間の上限を決めてから入ってみてください。毎回の上がり方と戻り方を残していけば、自分にとって無理のない入り方が数字で見えてきます。