ブレーキングフォースとダブルキック— イン・ルオニンの「飛ばし屋型」スイング
全米女子オープンの現地でイン・ルオニンのスイングを見た吉田直樹コーチは「典型的な飛距離を出せるスウィング」と評しました。ヘッド軌道はインサイドアウト。切り返しで腰は左回転を始めても、肩のラインは右を向いたまま。手はインの低いところから入り、アウトに抜けるときに腰の動きを一瞬ストップさせる。これは「ブレーキングフォース」と呼ばれ、飛ばし屋の多くが使う技術ですが、使いすぎると手が返りすぎて引っかけや右プッシュが出る諸刃の剣。ルオニンは右ひじを曲げてインパクトすることで手が走りすぎないよう、手と体の最適なポジションを確保しています。左右の足で蹴る「ダブルキック」で左足が一瞬浮いて後方に動き、その地面反力を飛ばしのパワーに変えて270ヤードを叩き出します。
2026-09-28更新 / 5,979ラウンド分析
イン・ルオニンのスイング 4つの特徴
1インサイドアウトの軌道
手はインの低いところから入り、アウトに抜ける。肩のラインを右に向けたまま切り返すことで、この軌道が作られます。
2ブレーキングフォース
インパクトで腰の動きを一瞬止めてクラブを加速させる、飛ばし屋の多くが使う技術です。
3右ひじを曲げてインパクト
ブレーキングフォースの副作用(手の返りすぎ)を、右ひじを曲げたインパクトで抑え、手と体の最適な位置を保ちます。
4ダブルキックの地面反力
左足に加えて右足も蹴るダブルキック。フィニッシュで左足が浮いて後方に動くのが特徴で、地面反力を飛距離に変えます。
※ スイングの分析は、ツアー中継・主要ゴルフメディアのレッスン解説で共通して指摘されている特徴を整理したものです。
スイングとクラブセッティングはつながっている
イン・ルオニンのスイングの思想は「再現性」です。その思想はクラブにも表れています。 ドライバーはCallaway Paradym Ai Smoke Triple DiamondにFujikura Ventus TR Blue 6 S。 ウッド系はFujikura Ventus TR Blueで中弾道・低スピンに統一し、アイアン・UTはNippon N.S. Pro 950 GH Sで重量感と安定性を確保。番手ごとに役割に応じたシャフトを使い分けています。
パターはOdyssey Ai-ONE Jailbird Mini CH(マレット型)。直進安定性の高い大型マレットで、ストロークもスイングと同じく「余計な動きを減らす」方向で作られています。
【本題】アマチュアはどこを真似るべきか
ブレーキングフォースは「諸刃の剣」と解説されるとおり、アマチュアが真似すると引っかけが出やすくなります。参考にするなら「切り返しで肩を右に向けたまま腰から動き出す」順番だけ。ダブルキックは脚力とタイミングが要るので、まず左足を踏み込むシングルキックから。
GolfCounterの実データ
平均121.9
GolfCounterに記録されたアマチュアの平均スコアは121.9(5,979ラウンド)。 このスコア帯で最も効くのは、飛距離アップではなく「曲がらない」「ミスの幅を小さくする」こと。イン・ルオニンのスイングが教えてくれるのは、まさにそこです。
① フェースを開かないバックスイングを試す
ハーフウェイバックでフェースがややシャット(下向き)になっているか、スマホで撮って確認。開いていたら、手首を使わず体の回転だけで上げる意識に変えます。
② その場で回る
左右にスウェイしないよう、頭の位置を変えずに回転。ボールとの距離が一定になり、ミート率が上がります。
③ 振り切れるシャフトを選ぶ
トッププロでも軽量シャフトで戦っています。重く硬いシャフトで振り遅れているなら、軽くする方が方向性も飛距離も安定します。
イン・ルオニンのスイング・パターに関するよくある質問
イン・ルオニンのスイングの特徴は?
インサイドアウト軌道、インパクトで腰を一瞬止めるブレーキングフォース、右ひじを曲げたインパクト、左右の足で蹴るダブルキックです。
ブレーキングフォースとは?
腰の動きを止めてクラブを加速させる動き。飛ばし屋と呼ばれるプロの多くが使う技術ですが、使いすぎると手が返りすぎます。
イン・ルオニンのクラブは?
詳しいセッティングはクラブセッティングのページにまとめています。